もっとも身近な基軸通貨

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米ドルの最大の特徴といえば、世界の基軸通貨であるということに異論はないでしょう。
世界中の通貨は、歴史的に対米ドル相場を中心に相場を形成させてきました。
第二次大戦後、IMF協定において戦争によるヨーロッパの荒廃とアメリカの経済的・軍事的巨大化を背景に、それまで基軸通貨であった英ポンドに代わって主要国の為替交換レートは米ドルにリンクすること、つまりドルに対しての固定相場制が決定しました。
このような米ドルの基軸通貨としての地位、冷戦時代より続くアメリカの突出した軍事力は、「有事のドル買い」というひとつの大きな特徴を形成してきました。

有事のドル買い

戦争やテロなどの有事の際、価値が保証される安全な通貨に資金を移動させる傾向にあります。
このため、強い軍事力によって政府への深刻な攻撃に対する防衛を充実させているアメリカのドルが買われてきたのです。
この動きも、石油資源の問題も相まって直接アメリカが大規模に軍事行動を起こした湾岸戦争以降、2001年のアメリカ同時多発テロやイラク戦争の際に米ドルが売られるなど、近年では必ずしも当てはまらないケースが増えてきました。
とりわけ、同時多発テロでは世界中に大きな衝撃を与え、多くの投資家が米ドル売りへと奔走しました。
しかし、ごく最近の北朝鮮のミサイル発射では米ドルが買われたこと、ユーロが台頭しているものの基軸通貨として米ドルに比肩しうる通貨がいまだにないことから、基本的にアメリカ国内のテロ以外には「有事の際のドル買い」の動きは維持されると思います。

アメリカ本国の経済の動向に注目

また米ドルが基軸通貨であるという事実は、米ドルの価値いかんによって自国の通貨価値が相対的に変化してしまう各国にとって、アメリカ本国の経済の動向に目を光らせておく必要があります。
それゆえ、金利や株価、雇用統計などの各種指数の発表といったアメリカの経済指標は世界中の金融関係者に注視され、結果として米ドルはこれらの経済指標の影響を受けやすい通貨となっています。
これとまったく同様の理由で、要人の発言も一時的に大きく市場を動かす要因になっており、米ドルを扱う人はアメリカ国内や政治の動向にアンテナを立てておく必要があるでしょう。

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